こんにちは!フライドエッグののっちです。
デザイナーにオススメの本って何かありますか?
もちろんありますよ!
「アイデアのつくり方」っていう本です!
デザインなのにアイデアですか?
デザインとアイデアの生み出し方に共通点が多くて
とても勉強になる1冊ですよ
私も繰り返し何度も読んでます
同じ本を何度も…気になる
新人のデザイナーさんや、デザイナーを目指す学生さんに「オススメの本ってありますか?」と聞かれることがよくあります。
デザインに関する書籍は多数あり、カテゴリーでも「総合本・デザイン知識本・デザイン基礎本・ソフト関連本」など様々あります。
そんな中、私がデザイナーにオススメする本は「アイデアのつくり方」という1冊です。
この本ではデザインに関する知識やソフトの操作方法などは一切触れられていませんが、デザイン(アイデア)を生み出すためのプロセスを書かれた本です。
今回は、デザイナーにぜひ読んでもらいたい1冊「アイデアのつくり方」を解説していきます。
「アイデアのつくり方」とは
「アイデアのつくり方」とは、著者が元広告マンでアメリカ最大の広告代理店の副社長を務めたジェームス・W・ヤングという方です。
著者が元広告マンだけに「広告制作にまつわるアイデアに特化した本」と感じるかもしれませんが、広告の企画はもちろん、科学的発明、デザインなどの知的生産活動を含めての「アイデアのつくり方」について解説しています。
本編は60ページほどで、まえがき・あとがきを含めても100ページの1時間で読める程度の情報量です。
30年以上前に書かれた本で、言い回しが多少難しい部分もありますが、繰り返し読み返すことができる薄さということもあり、繰り返し読むことで新しい気づきが得られて理解が深まっていきます。
デザイナーにオススメしたい理由
なぜデザイナーにオススメしたいかと言いますと、「アイデア」を「デザイン」に置き換えるとそのままデザインの考え方に直結するからです。
日々デザインを考え、制作を繰り返すとアイデアが枯渇してしまうことってよくあると思います。
そのような時に、この本を読み返すことによってデザインの生み出し方の原点に戻してくれるような1冊になっています。
これからデザインの世界を目指す方にとっても、デザインを生み出す過程をわかりやすく解説されていますのでオススメです。
アイデアを作成する2つの原理
「アイデアのつくり方」では、アイデアを生み出す準備をして、アイデアを発見して熟成させ、実際に世の中に送り出すまでに通過しなければならない心のプロセス(過程)がまとめられています。
まず、アイデアを作成するための2つの原理があります。
アイデアは既存の要素の新しい組み合わせ
新しいアイデアとは、これまでに世の中にあるものを新しい何かと組み合わせた時に生まれるということです。
関連性を見つけ出す才能
新しい要素の組み合わせを作り出す才能は、日々の物事の関連性を見つけ出そうとする習慣によって高められます。
「アイデアのつくり方」の5段階
「アイデアのつくり方」では、アイデアを生み出すまでの過程を5段階に分けて解説しています。
資料/データ集め
アイデアを作る最初の段階は、資料集めから始まります。
本や雑誌、インターネットからはもちろんですが、人からの情報や意見を聞くことも重要です。
膨大な情報の中から集めるべき資料は2種類あります。
1、特殊資料
「アイデアのつくり方」では「製品と、消費者に関する知識」とされています。
つまりはターゲットに関する資料になります。
ターゲットが欲するものは何か、何に魅力を感じるのか、何に心を動かされるのかなど、それを知るための資料です。
2、一般的資料
「アイデアのつくり方」では「人生とこの世の種々様々な出来事についての知識」とされています。
どのような組み合わせがターゲットの心に刺さるのか、何を組み合わせれば心を動かされるのか、その接着剤となるような組み合わせとは何なのか。
あらゆる情報を常に取り入れることによって新しい組み合わせが生まれ、アイデアが生まれるチャンスを多くするための資料です。
資料/データを咀嚼する
次の段階では集めた資料やデータを咀嚼することです。
つまりは自分の中で膨大になった情報を消化していき、関係性と組み合わせを探し出す作業になります。
集めた資料を1つずつ取り上げ色々な視点から見てみたり、2つの資料を並べてどうすれば噛み合うのかなどを行いながら、自分の中に情報を落とし込んでいきます。
情報の整理とパズルの組み合わせのような作業を行なっていくと、時には突然断片的なアイデアが生まれてきたり、または心の中がごっちゃになったりしますが、この段階ではまだはっきりとした明確なアイデアは生まれてきません。
ただ、このパズルを組み合わせるような努力を実際にやり遂げることが次のステップにつながります。
熟成させる
次の段階は熟成です。
ここまで情報収集や関係性を探して組み合わせてきましたが、一度その問題から離れます。
あれこれ考えすぎて煮詰まるのではなく、想像力や感情が刺激されるようなものに心を移します。
この脳の緊張をほぐす時間が必要だとジェームス・W・ヤングは語っています。
アイデアが誕生する
これまでの3つの段階をやり遂げたら、アイデアが誕生する瞬間を経験することは確実だとジェームス・W・ヤングは語ります。
お風呂に入っている時など、何も期待していない時にふいに答えが降りてきます。
前の段階まででアイデアが生まれる下地は整っていますので、その瞬間を待つだけなのです。
新しい発想は、リラックスしている時の方が生まれやすいようです。
アイデアの実現化に向けて具体化・展開
アイデアが生まれたら、実際に実現させるためにアイデアを具現化して展開していく段階です。
素晴らしいアイデアが生まれても、アイデアのままでは価値はなく、具体化して適合させるために手を加えていく必要があります。
実際にアウトプットして、人の意見を仰ぎ、いろいろ手を加えられてアイデアは成長していきます。
さらに必要な材料、日数、人材、費用など具体的な手順にまで落とし込んでいくことで、実際にアイデアが形となり世の中に出ていくことになります。
まとめ
今回は、デザイナーにぜひ読んでもらいたい1冊「アイデアのつくり方」について解説しました。
アイデアを作成する原理や、アイデアの生み出し方を5段階に分けた解説など刺さる部分が多い一冊でした。
多忙な時期に読み返すと、案件を複数抱えて雑多になった情報も初心に帰り整理できるようになります。
ただ、直訳に近く言い回しが回りくどかったり、例えがわかりづらかったりする部分もあります。
その辺は繰り返し読み返すことのできるページ数なので、読み返していくたびに発見が見つけられます。
私にとっては、読めば頭をクリーンにしてくれるまさに愛読書です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
今後も皆さんに役立つ情報を発信していきます。