こんにちは、フライドエッグの「のっち」です。
どんな業界にも専門用語はありますが、デザイン業界にも普段聞きなれない様な言葉を耳にすることがあります。
私は打ち合わせだったり校正を伝える電話だったりで、わからない言葉があればすぐに質問しちゃいますが、むしろ事前に覚えておけば会話もスムーズなのになと感じたことがよくありました。
![デザ子さん](https://friedegg-design.com/wp-content/uploads/2021/07/210723_chara_f4.jpg)
みなさんが使っている用語がわかんなくて
何回も聞き直しちゃいます〜。
![のっち](https://friedegg-design.com/wp-content/uploads/2021/07/210723_chara_m2.jpg)
たしかに普段聞き慣れない用語を使うからね
じゃあ今回は現場で使われる用語を簡単に解説していくね
今回はなりたてのデザイナーさんや、これから業界を目指していこうという方に、現場でよく使われる業界用語をわかりやすくご紹介します。
覚えておきたいデザイン用語
デザイン現場で使われる専門用語は、大きく分けて「デザイン制作時」に使われるものと、「修正や校正時」に使われるもの、「入稿時」に使われるものの3つに分けられます。
デザイン制作編
ラフ
ラフとは、手書きやillustratorなどでざっくりレイアウトを組んだもののことです。
らふを共有することによって、完成イメージの共有ができて、修正も少なくなったりします。
たまにラフがほぼ完成イメージで「こんな感じで作ってほしい」ともらえることもあります。
トンマナ
「トーン&マナー」の略です。
デザインの雰囲気や色味、コンセプトなどに一貫性を持たせることを言います。
ブランドのイメージカラーとホームページなどのデザインカラーに統一感を持たせるなど、ブランディングにおいても大事な要素になります。
アタリ
デザインを製作していく途中で、仮に使用する画像やイラストのことです。
素材提供までのダミーを入れておくことを指します。
「アテで入れておいて」と使ったりもします。
あしらい
テキスト近辺や四つ角に使う装飾のことです。
囲みなどに使われる「飾り罫」もあしらいの一種です。
入れると雰囲気がでたり凝った感じになるので、私はなるべく入れる様にしています。
![](https://friedegg-design.com/wp-content/uploads/2021/08/210921_design_ashirai-800x400.jpg)
金赤
一般的にはCMYKでマゼンタ100%・イエロー100%の赤のことを言います。
注意したいのが人によって定義が違うことです。
朱色がかった赤のことを金赤という人もいます。
デザインの現場では慣例としてはM100%+Y100%を指すことが多いですが、そうじゃない場合もあるということは覚えておいた方がいいでしょう。
白ヌキ
印刷屋さんには基本「白」のインキはありません(特色はのぞく)。
なので用紙の色をそのまま生かして白を表現します。なので白文字や白い図形を表現する際は色を「抜く」ことで白をつくります。
このことを「白ヌキ」と言います。
ベタ
インキの濃度が100%色のものや100%の掛け合わせの色のことで、ベタ刷りとも言います。
注意したいのが、デザイン制作時にある範囲を塗りつぶすことをベタを敷くと言ったりします。
さらには文字組みの際に、文字間を広げたり詰めたりせずに組んでいくこともベタ組みと言ったりします。
上手に使い分けていきましょう。
ルビ
漢字などのふりがな用の小さい文字のことです。
「ルビを振る」は「漢字にふりがなをつける」ということです。
シズル感
シズル感とは、感覚を刺激するような瑞々しさや、食欲を刺激するような美味しさが伝わるような感じを指します。
果物の切り口や、グラスの表面の結露、ハンバーグの肉汁や鉄板の熱々した感じで買いたくなる理由を表現したものです。
語源はお肉をジュージュー焼く音を英語でsizzle(シズル)ということからきています。
![](https://friedegg-design.com/wp-content/uploads/2021/08/210921_design_sizuru-800x400.jpg)
ウエイト
文字の太さのことです。
Q数(きゅうすう)
級数とも書き、大きさを表す単位です。
1Qは0.25mmです。
文字を大きくすることを「Q数をあげて」などと言われたりします。
カーニング
文字間を調整するツールのことです。
カーニングを調整することで、文字間のつまりや空き具合を調整できます。
カンプ
デザインの完成見本のことです。
クライアントに見てもらったりするためのものですが、仕上がりの見本で印刷屋さんにもデータに同胞します。
カンプのファイル形式はjpegやtiff、pdfが多いですが、クライアントや印刷屋さんに確認してみましょう。
ちなみに語源は「Comprehensive Layout」の略です。
カクハン(角版)
写真や画像を正方形や長方形で使用することを言います。
角丸や円形で使用するものは角版とは言いません。
ペラ
1枚の用紙でできている印刷物のことです。
ペライチ、ペラものと言ったりもします。
チラシやポスターのような単体の印刷物です。
リーフレットのような折り加工が入ったものもペラものに分類されます。
対して書籍や雑誌、パンフレットなどは「ページもの」と言います。
![デザ子さん](https://friedegg-design.com/wp-content/uploads/2021/07/210723_chara_f1.jpg)
普段耳にするような用語もありますけど
デザイン用語としても使っているんですね
![のっち](https://friedegg-design.com/wp-content/uploads/2021/07/210723_chara_m1.jpg)
話す相手によってニュアンスが変わってくるから
上手に使い分けていきましょう
修正・校正編
校正
デザインしたものを原稿とに比べて、文字や内容に間違いがないかを確認、修正することです。
特に印刷物の場合は、印刷してしまったら修正できないので、非常に大事な作業になります。
赤入れ
修正の指示を描くことを言います。
指示がわかりやすいように赤ペンで書くことが多いので赤入れという呼び方になったそうです。
トリ・トル
削除の意味。
ママ
「そのまま」という意味。
現状のまま置いておく時に使います。
ツメ
「詰める」という意味。
トリツメなどとよく使われますが、「この部分を取って開いた分を詰める」という意味です。
イキ
「生かす」という意味。
そのまま生かしておく時に使います。
ママイキでと指示が入ったら、現状のままで残しておくという意味になります。
テレコ
「入れ替える」「交互にする」という意味。
写真やテキストを入れ替える時などに使います。
マージン
ビジネス用語では「手数料」という意味になりますが、デザインの現場では「余白」という意味になります。
デザイン要素のグループ間に余白を開ける時に「こことここにマージンとって」などと使います。
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なんか略語みたいな使い方ですね!
![のっち](https://friedegg-design.com/wp-content/uploads/2021/07/210723_chara_m2.jpg)
修正はわかりやすく端的に、が基本となりますので
略されて現状の用語が生まれたのかもしれませんね
入稿編
![](https://friedegg-design.com/wp-content/uploads/2021/08/210921_tombo_kaisetu-800x400.jpg)
アウトライン
通常、テキスト(文字列)はフォントと呼ばれる書体デザインでできていますが、この文字情報を図形化することを「アウトライン化する」と言います。
作った時と違うpcで開いたり、他の人が作ったものを開いたらフォントが変わっているっていうことありますよね?これを解決してくれるのがアウトライン化です。
アウトライン化することにより、フォントがないなどのトラブルを防ぐことができます。
特色
印刷において、CMYKでは再現できない色を表現するために調合されたインキのことです。
企業のロゴやCIカラーなど、色に厳しい制限があるものの入った印刷物で、印刷屋さんごとの細かい色の違いを防ぐ目的で使われたりする場合もあります。
トンボ
トンボとトリムマークは基本的に同じ意味です。通常は「トンボ」と言いますが、デザインソフトのIllustratorでは「トリムマーク」といいます。
二重線の「日本式トンボ」、一本線の「西洋式トンボ」があります。
西洋式トンボをトリムマークと言いますが、Illustratorのトリムマークは日本式トンボを使用する設定がります。
トンボには「角トンボ」「センタートンボ」「折りトンボ」があります。
角トンボ(コーナートンボ)
四方にあるカギカッコのようなものです。裁断位置やデザイン位置を表します。
仕上がりサイズの内トンボ(断ちトンボ)・塗り足し幅を表す外トンボの二重線です。
センタートンボ
上下左右の中央位置を表す十字マークです。これを基準に両面印刷の時の位置合わせをしたり裁断時の位置調整を行います。
見当トンボ・レジスターマークとも言います。
折りトンボ
折り加工やスジ加工を入れる位置を示します。
通常一本線で表示します。
塗り足し
塗り足し・ドブ・裁ち落とし・断ち切り・引っぱりとも言ったりします。
通常、印刷の時には大きな用紙にまとめて印刷して、裁断して仕上げます。
その裁断する時に少しでもズレが生じただけで用紙の白地が出てしまう可能性があります。
そのトラブルを避けるために3mmほど余分にデザインの幅を広げておく必要があります。
裁断する時の歯の厚さなどにもよりますが、通常ズレても1〜2mmくらいなので余裕をもって3mmとしているところが多いようです。
その場合、内側3mmまでが安全領域(セーフティ)になりますので、文字や重要なデザインはそれより内側に配置します。
注意すべき点は、印刷するものによっては5mmとか20mmとかもあったりしますので、チラシやポスター以外のものの時は印刷会社に確認しましょう。
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これはDTP用語で習ったものですね
![のっち](https://friedegg-design.com/wp-content/uploads/2021/07/210723_chara_m1.jpg)
印刷屋さんとのやり取りだけじゃなくデザインの現場でも
頻繁に使われるので覚えておきましょう!
DTP用語集もリンクを貼っておきますのでご興味のある方はどうぞ!
≫【重要】グラフィックデザイナー必見!覚えておきたいDTP用語
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はデザインの現場でよく使われる単語を解説していきました。
普段聞きなれない言葉ばかりでしたが、現場では常に使われる単語なのですぐに慣れると思います。
覚えておけばデザインする際の意思疎通がスムーズになりますよ。
最後までご覧いただきありがとうございました。
今後も皆さんの成長に繋げられるよう更新してまいります。